
街の不動産業者は「家主」と「入居者」に寄生?
なにしろ、街の賃貸不動産業者は、せいぜい従業員数も5~6名程度でやっているところがほとんどです。それでいて管理物件が200~500軒もあるというのですから、不労所得を狙ったあざとい商売になっているわけです。
こうした実態なのに、なぜ「名ばかり管理」を依頼する家主が多いのかといえば、「客づけ」に便宜を図ってもらいたいからという昨今の「空室・空き家問題の悩み」が家主の頭に横たわっているからだといいます。そのため、賃貸不動産業者に管理を依頼せず、自分で見回りから清掃を行う自主管理の家主は、自所有物件の入居者募集の際に、「広告料」の名目で余計な手数料を支払わなければ「客づけ」をしてもらえないという悲劇も起こっています。つまり、街の不動産業者は、市場に出回る物件をまんべんなくお客に紹介せず、自社が「管理」している物件しか斡旋しないという「囲い込み現象」がここでも起きているわけです。消費者にとっては、こうした現実は不利益です。
おまけに、街の不動産業者は、家主がシリンダー交換済みの物件であっても、入居者から勝手にシリンダー交換代(1万5000円程度)を徴収して鍵を交換したり、家主が頼んでもいないのに自社に手数料収入が入る火災保険に契約させ、入居の際の初期費用をつり上げます。
「空室・空き家問題」の深刻化とともに、不動産業界は売買においても賃貸においても、ますます混迷を極めていくことが予想されるのです。行政の厳しい監督と規制が求められてしかるべきでしょう。
(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)
引用
本文 http://biz-journal.jp/2015/05/post_9969_2.html
画像 http://image.search.yahoo.co.jp/search
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